とある魔法学園の一日 16
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「あ……えっと……。
昔は今より更にマナが濃くて、魔法がたびたび暴走した……からです」
うーん……足りない。
「少し足りないな、まだ歴史の本を読み込んでいなかったかな。
マナが濃かったのは確かだが、魔法が暴走したのは間違いだ。
その頃には魔法という形の定まった物は無く、誰もが好き勝手に魔法……と言うより魔導を作っては行使していたんだ。
魔導とは、マナから望みの効果を直接生み出す技術だからね。
無秩序に魔導の創造と行使を繰り返し、世界は破壊と混沌に満ち溢れてしまった。
結果、その無秩序状態の危険性を訴える者達の手によって大魔法協会が生まれたんだ」
「はー……そーなんですねー……」
この説明を聞いても問題児の方は反応すらしないが、この子は素直に驚いているようだ。
いずれ伸びるとみた。
Eの値に10を加算する。
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